マンハッタンの片隅の、気さくな学際交流会

Dr. Ide's Home Page : 井手さんのホームページです。

井出さんのホームページもございますので、

1 1/03/2018 JASS at Columbia University  : ご講演の資料を共有していただきました。パスワード:jass + date (月日年)

 

どうぞ併せてご高覧ください。

 

 

合わせて御高覧下さい。

2018年11月3日 16:00

【11月】勉強会開催

2018年11月03日 16:00

【11月】勉強会を開催しました。  

たくさんのご参加、ありがとうございました!

 

「機械学習はどういう問題を解いているか」

井手 剛さん (Senior Technical Staff Member, IBM Thomas J. Watson Research Center)

物性物理で博士号をとった私は、15年ほど前、会社の事業方針の変更により、人工知能の分野の研究を始めることになりました。そのときに知りたかったのは、基礎方程式を軸として進む物理学との発想の違い、要するに、「機械学習はどういう問題を解いているのか」ということでした。この講演では、当時の自分が感じたこと思い出しながら、機械学習の問題設定について皆さんと追体験してゆきたいと思います。まず背景として、人工知能研究の歴史を振り返り、エキスパートシステムの失敗、ニューラルネットワーク研究の苦境などを経て冬の時代に至った人工知能研究が、なぜ2000年前後に再び活発化し、そして2010年代に社会的ブームになったのかを考えてみたいと思います。それから、回帰、分類、密度推定、などの主要な問題設定を紹介し、基本言語としての確率モデルの役割を説明します。次いで、人工知能の産業応用の観点で、私がIBMで関与したいくつかのプロジェクトの概要を説明したいと思います。それらを通して、人工知能研究の内実が、たとえば「シンギュラリティ」という用語で語られているようなものとはかなり違うということがお伝えできるかと思います。